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読書記録まとめ

2024年6月に読んだ本

読了

 6月に読んだ本は、24冊でした。 相変わらず手帳術の本ばっかり読んでますね! 人生に行き詰まると手帳本とかミニマリスト本を読みがち。 ミスドの「スケジュールン」、マンスリー枠に使用済切手がぴったりサイズ。 これまで「可愛いけど…」とメモページに貼り付けていたけど、ここに貼ろう。

2024年6月に読んだ本
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感想はラジオで喋りました! (Spotify Podcast「ノマ通信」

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再読。 バレジャ熱高まる。 でもさ、こういう系のって「いやあんた別にバレットジャーナルじゃなくてもええんちゃう?」と思う。 デコラティブ系。 わらにもすがる思いで脳みそ容量ハムスターみたいな人のためのバレットジャーナル実例集がみたいんだよこっちは!

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大人の発達障害 働き方のコツがわかる本 (健康ライブラリー) [ 太田 晴久 ]​ この本良かったです!「私って発達障害なのでは?」と思っている人におすすめ。 いやあ、ADHDの特徴に当てはまりすぎて笑えるぜ。 「先延ばしグセ」なんて胸にグサグサ刺さる(これ、この記事の最後に「NOTES」で書いている仕事の話もあてはまるかも)。 でもさあ、私が生きている世界はこれが普通なのに、みんなは違うの?! 私とよく似た特性を持つ妹が、今度ADHDの診断を受けるそうなんですが、この本にもあるように「昔から(12歳前)・複数の場面で」の困難さを証明できないとADHD診断受けるのは難しいらしくて。 小学生の時の通知表はあるか、と医師から訊かれた妹。 脳の処理容量の少なさ(=所持品の把握管理能力)からミニマリストになった私と妹は、小学生の頃の通知表なんてとっくの昔に処分しているのである!!! けど、通知表に書いてたかって言ったら、たぶん書いてないんですよね。 だって些細な日常の不和は、誤魔化して来てるじゃん。 (そして「誤魔化せるレベルなら違うのか?」と悩む私と妹) まあ名前がついてもつかなくても、この自分で生きていくしかないよな〜。 脳が多少バグってても、それがデフォ。 This is Me. Born this way. Let it go. 「自分が体調を悪いことを忘れるから、色の違うミサンガを朝つけていって、目に入るたびに思い出すようにする」というハックは「おお」と思った。 とにかく3歩で忘れちゃうんだよなあ。 手帳にメモしまくり、メモがない時は手に書いている。 毎朝、白紙のA4用紙のような気分だぜ。 「すごい書いてますね!」と褒められると、「こんな些細なことを普通の人は覚えておけるんだよなあ」と凹みます。

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好きを詰め込んで手帳時間を楽しく! バレットジャーナル活用術​ 再読。 だから私はデコラティブじゃないバレジャ本が読みたいのだが、そういう本がないので仕方なく。 最初に買った手帳っていつまでも覚えてる(よね?)なあ、と、著者の「手帳年表」を見ながら思い出す。 小学3か4年生のとき、ピングーの6穴システム手帳だった。 システム手帳、カスタム楽しいよね。

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書くだけで夢がかなう 手帳&ノート術 [ 日経WOMAN ]​ 再読。手帳熱の高まりを受け。 「日経WOMAN」の手帳記事まとめ本。 毎回毎回おんなじ特集のローテーションなのに、なんだかなんだ「日経WOMAN」毎月読んでる。 そんで、手帳特集のときは滾る…。

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人生に疲れたらきれいなものが見たくなるやん。 このシリーズのインテリア本が好きで、とにかく目の保養〜。 大学生の時にはまって集めていたんよな。 「すき!」が集まっていてキャワイイ。

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再読。 これ、パリのと同じシリーズやと思ったら違うとこが出してるんよね。 ロシアは地味。萌が足りなかった。

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こういう実用的な、デコ要素ゼロ!みたいな手帳本が見たくて。 タスク書き出し→できたら青鉛筆で消す、できなかったら赤鉛筆でマーク としている学生の使い方がよかった。 「勉強のTPO」というのは、確かにと思った。 机にむかって勉強する、だけが勉強方法じゃないなあ、と資格試験の勉強をはじめて感じている。 「これなら・このときに・できる」をあてはめていくと、結構勉強時間作れるなとも。

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飛ぶ教室 (岩波少年文庫 141) [ エーリヒ・ケストナー ]​ セルフ配信ラジオで『DJヒロヒト』の話をしていたときに、「飛ぶ教室読んだこと無い」ということを言っていたので、有言実行、読みました。 いやあ、これ良かった〜。 しかし書き出しと書き終わりが思っていたのと違った。 すばらしい先生と少年たちの交流の物語かと思っていた。たしかにそうなのだけど、作者が「これは僕が考えた話」ということを前後に作者の考え方とかを言っているのが「へえ」という感じ。 『僕たちはどう生きるのか』を読んでみたら好きだった、という人にオススメ。同じ空気感がある。 『窓ぎわのトットちゃん』がお好きな方にもオススメです(電車の車両に住む人が出てくるよ!)。

「きみはなぜ止めなかったのかね?」 「多勢に無勢だったんです」ウーリが上空から答えた。 「平和を乱すことがなされたら、それをした者だけでなく、止めなかった者にも責任はある」と、先生は言った。

これ、今のこの状況にも胸に刺さる言葉だ。 訳者あとがきに「ケストナーがこれを書いたのは、1933年です。この年のはじめ、ドイツはナチス政権の手に落ちました。」とある。

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おしごとそうだんセンター [ ヨシタケ シンスケ ]​ ヨシタケさん本。中高生〜おとなむけ。 仕事って?を考える内容。 紹介されているお仕事は、いつものヨシタケさんの奇想天外なお仕事なのだけど、合間合間の「おしごとそうだんセンター」の話はひどく現実的。

たのしくおしごとできるかどうかは、けっきょく「いっしょにおしごとする人がどんな人か」だったりするのよね。

このくだり、ほんとそう!!!とヘッドバンキングしながら読んだ。 あなたはどこへでもいける、なんにでもなれる。 どこへいたいか、を考えないと。

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「箇条書き手帳」でうまくいく はじめてのバレットジャーナル はじめてのバレットジャーナル [ Marie ]​​ 再読。 日本でバレットジャーナル本といえばこれ!という元祖バレジャ本。 デコラティブじゃないところが非常に良い。 自分の頭の中がしっちゃかめっちゃかなので、とにかく何か良い方法はないか模索中。 デイリーログは「その日にやること その日に思いついたこと を入れる箱」という説明に納得。 そして、箱の中身をそれぞれ適切な箱(長期保存、違う日の箱)に入れてカラにする。 バレットジャーナルは、「この日」の記入内容に制限がないのが良いよね。 ずらーっと書いていくと、記入スペースが足りないときがあって困っている。 ただ、やっぱり今の「私が手帳・ノートに書きたいこと(書いていること)」をすべてカバーするのは無理そうだなという印象。

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八重歯が見たい (チョン・セランの本 06) [ チョン・セラン ]​ 韓国の作家さんでは、チョン・セランさんが一番好き。 SFとファンタジーみがありつつ、ユーモアがあって現実的。 これは、物語が間に挟まり、それが現実の世界に侵食してくる。 そういう話、大好き。 すてきな八重歯の持ち主であるジェファ。 作家の彼女は、過去の作品を書籍化するにあたり、物語に手を加えることに。 その言葉は、別れた元彼・ヨンギの身体に不思議な一文として浮かび上がる。 物語のなかで何度も彼をモデルにした人物を殺したジェファだが…。

この上ない人生だ。戻りたい時も、場所もない。 人生がテトリスなら、もうこれ以上長い棒は降りてこない。一気にすべてが解決することはない。こうやって積もり積もって、消え去らないものを抱えたまま耐えていくしかないのだろう。

ここの文章がすっごく良かった。ほかにも良いところはたくさんあるのだけど。 ああ、分かるなあとなった。 私の人生がテトリスなら。 何も考えずに適当に積み重ねたものばかりで。 隙間がたくさん空いて、無駄なスペースだらけ。 でもある時、長い棒が降りてきて、奇跡みたいに消え去るのだ! …なんてことは、ない。 だってもう、画面はキチキチに詰まってきている。 GAMEOVERは間近。 どうしてあのとき、もっとちゃんとよく考えてやらなかったのか。 後悔ばかりが積もる。 けど見えている画面がいっぱいになっても、きっとこの場面は終わらないんだろうね。 画面の余白は上に伸びて、私は相変わらずデタラメに積み上げていくしかないんだろう。

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今日の自分を肯定する 箇条書き手帳術 [ Marie ]​ 『「箇条書き手帳」でうまくいく はじめてのバレットジャーナル 』の続編。 デコラティブじゃない、実用一辺倒のバレジャ本をお求めの方!こちらです! 発案者もデジタルカレンダーと併用しているというが、この方もデジタルと併用してらっしゃる。 バレットジャーナルは「今(今日)」にフォーカスしているため、予定管理は苦手。 そこを補うには、デジタルがオススメだという。 私も、予定をA5の手帳のマンスリーページに書き込んでいるのだけど、 ○遅番 ○11:00- 会議1 ○13:00- 会議2 ○14:30- 面接1 ○15:30- 面接2 ○娘水泳授業 ○夫直帰お迎え みたいなことを全部書き入れると、もう…ぐちゃぐちゃで何が書いてあるのか…。笑 で、6月後半の予定を全部、GoogleCalendarに入力してみました。 記入が前後しても、時系列順にならぶ〜!! プライベートと仕事の予定色分けできる〜!! タスクも色分けして見やすい〜!! 繰り返しの予定(毎週の会議、毎月の締切日)が一発で反映される〜!! と、利便性に震えている。 一覧性には乏しいので、スマートフォンのホーム画面にカレンダー・スケジュールのウィジェットを追加。 右画面にカレンダーの月ビューウィジェットを追加。 アプリのアイコンはすべてグループにまとめてホーム画面下部に。 一日に何度も手にとって見るものだから、いつもの私の「今日なにするかわからない、頭の中真っ白」という状態を防げそう。 でもデジタルは、「いつやるか決まっていないこと」を保管しておくのが苦手だから、結局ほかのアプリやノート(バレットジャーナル)で補わないといけない。 というわけで、手帳会議再び。 来年度は、 ・予定表…Google Calendar ・メモ …LINE(自分のグループ) ・ほかの記録…無印良品の文庫本ノート ・その日の予定・タスク…コピー用紙のメモ でどうかしらん。…結局一元化ってできないんだな〜…。

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ジェイソン流お金の稼ぎ方 [ 厚切りジェイソン ]​ この本、前作よりめっちゃ良かったです。 「稼ぐための本」「稼げるようになるための本」なのだけど、そのまま「キャリアの本」「どう生きるかの本」だった。 論理的思考力、ないなあ。フィーリングで動きすぎている。

自分の仕事も人生も自分で舵を取らなければ、誰がやってくれるんだ?誰もあなたのためにお膳立てをして考えてくれることはないよ。だからこそ、どんな場面でも「考える力」が必要なんだ。

私はまだ古い人間だから、転職に対して及び腰。 海外ではそうでもなくて、キャリアのためにどんどん転職していくんだろう。 転がる石に苔は生えない。 日本では、「石の上にも三年」で、長くそこにいて忍耐とともにメンバーシップ型のスキルを身につけることが大事だけど、そうじゃない。 新しいスキルを身につけてどんどん成長していく人には、古臭い苔が生える暇はない。 これからジョブ型になっていくと、それが普通になっていくのか。 そのときに、はたして私の「稼ぐ力」のスキル・キャリアは何なんだろう。 何と何を組み合わせて「ウリ」にしていけるんだろう。

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教師の毎日がはかどる! ゆきこ先生の1分だけ手帳術 [ 渡邊 友紀子 ]​ 前にピアノの先生の手帳術本を読んだけど、今回は小学校の先生の手帳術。 こういう「〇〇の仕事の人」の手帳術本、もっと出ないかな。 ホワイトカラーのオフィスワーカーが前提の手帳本が多いけど、そうじゃないもんね。 時間割を書き込んで、指導の週案(というのがあるんだな)を作る…といった工夫が興味深かった。 鉛筆なら備品ですぐにあるから鉛筆で書く、ほかは赤ペンか青ペン(これも備品であるから)という発想が「なるほど…」という感じ。 手帳術系が好きな人って文房具も好きな人が多いから、マイ文具にこだわるイメージ。 でもそうじゃない、必要性からの手帳術であると、「そこにあるもの」でやれることも大事。 ご自身も子どもを育てながらの小学校教師ってすごく大変なんだろうな。 そこをとにかく効率化して、見極めて、持ち帰りナシの定時退勤。すごい。

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こんまり流 今よりもっと人生がときめく77のヒント【電子書籍】[ 近藤 麻理恵 ]​ 「人生がときめく片付けの魔法」の近藤麻理恵さん。 この本は、片付けだけではなく、働き方や家族など全般についての「ときめく」方を選ぶことへのアドバイスみたいな内容。​

『ひるんで逃げたら、ただそこで終わるだけ』。

​ この言葉、なんだか「スラムダンク」の「諦めたらそこで試合終了ですよ」に通ずるものがある。 チャレンジしない言い訳は、それこそ山程、用意出来るんだよね。 でも自分に残るのは、「チャレンジしたか、しなかったか」の2つしかない。 結果が失敗でも、力及ばなくても、無謀でも。 「チャレンジしたこと」は残る。 そして後悔というのは、いつでも「やらなかったこと」にある。 ほか、パートナーを「さん」付けで呼ぶという話など。 ときめかないけど必要なもの(日々役に立つもの)を「ときめくもの」に変えようとするなら、「感謝する」ことが必要なんですって。 これ、『ぼくたちに、もうモノは必要ない』でも仰っていた。 すべてのものに言えることだなあ。 家庭も、仕事も、人間関係も。 ときめかないけど、「感謝する」。 私ができてないこと。

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中間管理職無理ゲー完全攻略法 [ 中谷一郎 ]​ この本、面白かったです。 現場のオペレーションを、設置したビデオカメラで分析し、改善する会社の人が書いてる本。

中間管理職は、まるで無理ゲーに挑むRPGの勇者のよう。 パーティのメンバーは言うことを聞いてくれないし、すぐ抜ける。社長や幹部らゲームマスターは無理難題をふっかけるわりには、大した支援をしてくれない。しかも、業績悪化というラスボス、これがなかなかに強敵で、倒せる気がしない。

そんな中で、上に下にどう接していけばいいのか、どうオペレーションを改善し、自らも疲弊せず成長していけるのか、のヒントをくれる内容。 オペレーション改善の事例に基づいた実践的なノウハウが盛り沢山。 明確で再現性が高い方法(手法、アクションプラン、仕組み、仕掛け)を伝授してくれる。 前に読んだ物語思考の本の「攻略本」と同じ語り口の感じ。 「上の世代とゲームのルールが違う」は分かるなぁ。 残業が制限されて、非正規雇用が増えて、定年延長があって…という中での、誰も教えてくれないマネジャー業務。 それも昔ならマネジャー業務だけやっていれば良かったところ、人員削減を受けてバリバリの1プレイヤーとしてプレイングマネジャーをしていかないといけない。 上司の無茶振りな指示!部下のフォロー!自分の担当業務! いやもう無理やん。無理ゲー過ぎるやん。 そんな中で、四苦八苦の試行錯誤で、なんとか前に進んでいく方法が知りたいのよね。 「眼前の業務に毎日全力で取り組んでいるのに、待遇や業務内容がステップアップしていかない」の項目で、

まずは、自分が見ている景色と見るべき景色を認識する
責任の大きさによって、見るべき景色が異なる

の説明があって、責任の大きさと見えるべき範囲の図解がすごく分かりやすかった。 目の前に壁がある、そこまでしか見えないのか。 壁の向こう側まで、高い視座で見えるのか。 これなあ、私ついつい日々の業務に追われて、近視眼的なつ視野狭窄に陥ってしまう。 1担当だったとき、上司に「一つ上、できれば二つ上の役職で考えるように」と言われたんだけど、全然出来てない。 その人たちが見えているもの(見ないといけないもの)が分からない、というのもあるな。 こいつら何考えとんねんと思ってるからな…(笑) 私が本当にやるべきは、そこの仕事だろうにな…。

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楽しく書いて、憧れの自分になる! おしゃれ手帳術 (TJMOOK)​ ペラい見た目重視の手帳本。 韓国アイドルが流行った関係で、いまは3穴手帳も人気…とあって、「なにそれ?!」となった。 ミニミニで可愛いね。 システム手帳はやってるよな〜。 気になる。

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ミカンの味 [ チョ・ナムジュ ]​ 『82年生まれ、キム・ジヨン』のチョ・ナムジュさんの作品。 映画部をきっかけに仲良くなった、女子中学生4人グループ。 学校一の秀才であるキム・ダユン。 平凡な過程に生まれ育ったチャ・ソラン。 父が事業に失敗し、貧乏暮らしを送るイ・ヘイン。 離婚した母と祖母とクラスソン・ウンジ。 4人は、チェジュ島への旅行をした際に約束する。 一緒の高校に行こうーーー。 秀才であるダユンは、エリート校を受験する日、病弱な妹が急変したとの連絡を受ける。 しかしメールの送信者となっていた母は、そんなメールを送っていなかった。 一方のヘインは、父が意地でも入れようとした学校への入学を、偽装転入と密告される。 犯人は誰なのか。

「ヘイン、今は生きていけそうになくて、世界が終わったみたいに思うかもしれない。私もそんな時があった。うーん、ウンジのお父さんと別れる時もそうだったし、それと、私、最初の仕事をちょっと悔しい辞め方をしたのね。あの時もそうだった。でも、見てよ。こんなに元気に生きてるじゃない。何とかなったよ。それでも生きていけるんだよ。まあ、子どもたちに話すようなことじゃなかったかもしれないけど、本当にそうなのよ。だから泣かないで」

韓国の高校進学事情が分からなくて、「?」となりながら読んだ。 うしろの訳注に詳細があるが、韓国って公平で平等な教育を目指しつつ(住んでいる地区で進学先の高校が割り当てられる)、一方では強烈なエリート養成ルートを残している。 なんというか、ものすごい国だな、と思ってしまう。 この国で生まれ育つことは、とても大変なのではないかと。 タイトルの「ミカンの味」は、4人がなんとか親を説得して旅したチェジュ島で、旅程に組み込んでいなかったミカン農園を訪れ、そこで食べたミカンの美味しさに驚く、という場面から。 なぜこんなに美味しいのか、いつも食べているミカンの味と違うのか。 外で食べたから?期待も、予想も、計画もしていなかったから?

緑色の時に収穫されて一人で熟したミカンと、木と日光から最後まで栄養分をもらいながら育ったミカン。枝から切り取られたあと、限られた養分だけでうま味を増しながら熟す実もあるんだな。私は、そしてあんたたちは、どっちに近いんだろう。

育ちゆく彼女たちが選ぶ答えと、「犯人」。

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仕事と勉強にすぐに役立つ「ノート術」大全 [ 安田 修 ]​ 著書が読んだ50冊のノート・手帳術本のエッセンスをまとめた内容。 私もノート・手帳術系が大好物でよく読むので、「あ、それね」というものもけっこう紹介されていた。 ただ、ふだんそれ系の本を読まない人には、この本だけでハウツーが伝わるのか疑問。 バレットジャーナルも紹介されています。  しかし例示の書き方が原案に忠実じゃなく不正確だなとも思いました(タスクにバレットがつかず、重要マークのみになっているとか)。 「そのタスクが2分以内に終わるなら、今すぐ片付ける」というやり方で、著者はタスクが片付くようになったそうなんだけど…。 私はこれ、微妙なんてすよ。 まず2分以内に終わらない(ほかに気が散ってしまう→はじめのやろうとしてたことを忘れる)。 しかし放置すると2分以内に終わるタスクが積み重なってデカタスクになっちゃうんよな…。 すぐやるほうがいいんかなあ。これは人の脳のワーキングメモリの大きさにもよるよな〜。 こういう「細々としたちいさいタスク」をメモしないでもちゃんと覚えておいて、あとからちゃんと出来る人を本当に尊敬する。 タスクの中で「その日のハイライトを決める」というのは良いなと思いました。 これが出来ればその日は最高の1日だということを決める、というのはやりきった感出ますね。

激しく変化する世界で、素早く仮説を立てて実験する、違ったらすぐ修正する。少しくらい不格好でもまずは動くものを作り、投入する。マーケットからフィードバックを受けて、すぐに修正する。きれいな成果物が求められるのは最後の最後です。

パワーポイントで資料を作る前に手書きでイメージを伝えて方向性を確認しろ、という内容のところの、ここの記載に激しく首肯。ドンピシャ私の指針これ。

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アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め、仲本千津の進んできた道 [ 江口絵理 ]​ 今年の第70回青少年読書感想文全国コンクール高学年の部「課題図書」。 興味を惹かれたので、どんなもんだいと思って読んでみた。 (ちなみに、前に読んだ2023.08.27「189.図書館がくれた宝物 [ ケイト・アルバス ]」も高学年の部の課題図書になっていました。この本面白かったのでおすすめ) 表紙に並んだきれいな柄のバッグ。 表紙をめくると、本の見返しもおしゃれな柄。 こういう派手派手な柄って、気分が上がる。 私は普段、黒白灰色の服だけを制服のように着ているミニマリストなので、どうしても地味になる。 そこに民族衣装の布を取り入れると、ぱっと華やかになるし、なんとなく「おしゃれ上級者」感を出せる。 こだわりのある、自分の道がある人なんだろうな、という印象を与えられる。 この本の主人公は、社会起業家の中本千津さん。 4人きょうだいの一番上に生まれ、やんちゃで勉強もよく出来た。 将来の夢は「国境なき医師団」に入ること。 しかし理系が苦手で、緒方貞子のドキュメンタリーを見て国連で働くことを目指す。 国連のあり方に疑問を感じて研究者を目指し、社会起業家の「あなたは実際に何をやってきたのか」という問いに、就職を決意。 社会を知るために大手銀行に入るが、仕事ができない自分に落ち込む日々。 東日本大震災をきっかけに、後悔しない人生を送ろうと、アフリカで農業支援を行うNGO「笹川アフリカ協会」へ転職。 アフリカ出張で訪れたウガンダで、色鮮やかなアフリカンプリントの布と出会い、現地でシングルマザーたちとバッグを作り始める。 そして日本で、母とともに「RICCI EVERYDAY(リッチーエブリデイ)」という会社を立ち上げた。 …行動力の人だなあ。まあ、勉強がよくできて頭がいいんだろうな〜と思って読んでいた。 私は、どうしても社会起業家の物語というと、バングラデシュでバッグを作り始めた山口絵理子さんの「マザーハウス」を思い浮かべる。 彼女の本『裸でも生きる』を読んで、感銘を受けて、講演会へ行き、「マザーハウス」のバッグを使っていた。 だからどうしても、今回のこの本を読んでも「ああ、同じようなストーリーがあるんだな、それがアフリカで、アフリカンプリントの布ということで」と感じてしまった。 それぞれはそれぞれに、その物語としてすごいんだけど。 既視感があるというか。 はじめてこれから読んだら、新鮮だと思う。 大量生産・大量廃棄を前提としたファッション業界。 アフリカンプリントの布まで中国やインドで作って輸入しているとは知らなかった。 千津さんは、代わりとなる材料を求め、「ムトゥバ」という木の幹から取れる「バークロス」という布でバッグを作り始める。 バイタリティ溢れてる。 走りながら、過ちがあれば反省して軌道修正。 これが素直にできるのって、すごいことだ。 この本は、「社会(世界)のために行動すること」「挑戦すること」がメインテーマになっているのだけど、私が読んでいて一番「いいな」と思ったのは、彼女が今日本人に届けたいものというところ。

アフリカンプリントのバッグや小物は、ぱっとその場が明るくなるほどに色鮮やか。柄も人の目を引くような個性的なものばかりです。見るぶんには楽しいけれど、いざ買うとなると、落ち着いた色柄のものを買うときに比べ、「これを買おう!」と決心するのにちょっと勇気が必要です。 でも、たくさんの色や柄のなかから「私はこれが好き」と選び出すことには、人生への思わぬギフトがついてきます。(略) 勇気を出して、自分が心から「これが好き」と思って買ったバッグが人にほめられれば、自分の選択に自信が生まれます。 「それって人生でも同じじゃないかな?」

彼女は、自身が銀行員をしていた頃の、「仕事だから」「こうすべきだから」に縛られて、自分が何をしたいのか分からなくなっていった時のことを思い出す。 楽しく幸せに生きていくために、無難で人が納得するものではなく、「自分がやりたいこと」「好きなもの」を選ぶこと。 千津さんは、バッグ選びを通じて「自分の心の声に正直に生きよう」というメッセージを届けたいのだという。 ああ、そうかと思った。 彼女のバッグを買って使う人は、日々自分の選択を目にする。 目に入るたびに、幸せになる、すてきなバッグ。 それって「たかがファッション」かもしれないけど、すべてに通じることだよね。 冒頭の話に戻ると、私はモノトーンの会社員(事務員)ウェアで没個性的に生きている。 スタンダードでベーシックな装いは、現代日本社会に迷彩柄のように馴染む。 透明な存在になったように感じる。自分がここにいないような。 その時、鮮やかな布を首元に巻いて、あるいは羽織って出かける。 物語のある布。主張する柄。派手で目を引く色。 反射で窓に映った私は、オフィスから切り取られたように見える。 そこに「私」がいる。

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世帯年収1000万円 「勝ち組」家庭の残酷な真実 (新潮新書) [ 加藤 梨里 ]​ データがずらずら並べられていて、それに対して考察?がこれまたずらずら書き連ねてあるだけの本。 著者はファイナンシャルプランナー。 東京で子ども2人で家買って小学校受験させて私立に入れたら、世帯年収1000万円でも苦しいんだよ?! という内容なんだけど、なんだかなー。 その価値観に乗って生きていくからしんどいんちゃうんかなー。 どうせなら「そのレールに乗らない」生き方を紹介した方が有益なんじゃないか。 共働きだとこんなにお金がかかるんです!という主張のとこも、家電とかそんなに買わなくても、ベビーシッターとか雇わなくても、みんなやっていってると思うんだけども…。 金がかかるアピールのために使われているなという印象。 ただ、1000万円が公的扶助を受けられるかどうかの境目になっているというのは、子育てなんかみんな平等に支援してあげればよいのでは…と思わんでもない。 しかしすべて公立に進んでも、高校までで574万円、大学までで1055万円。 (授業料、入学金、学用品、修学旅行積立金、塾や習い事の月謝を含む) うちは2人だから✕2。 それも、中学から私立、高校から私立、大学から私立、あるいは浪人、医学部や薬学部進学、大学院進学、仕送りでどんどん加算されていく。 贅沢品としての子ども、になっちゃうよな、これだけ見ると。 子どもが少ないなら子どもに金かけりゃあいいじゃん、と思うのにね。 子どもを持つことが選択の結果である以上、それは自己責任ということか。 世知辛いねえ。 この本で、子育て中の親が自分の裁量で過ごせる時間のデータが紹介されていた。 労働、通勤、家事、睡眠や食事などの基礎活動を差し引いた、いわゆる「余暇」。 6歳未満の子どもが2人以上いる共働き世帯では、週に(週に!)5.1時間。 私は未就学児はいなくなったけど、まあ似たようなものかもしれない。 あらためて見せられると衝撃。 うーん。まずは法定の労働時間を短くすることから始めてくれないか…。

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ようこそ、ヒュナム洞書店へ [ ファン・ボルム ]本屋大賞「2024年翻訳小説部門」1位だったので読んでみた本。 原題は「いらっしゃいませ、ヒュナム洞書店です」。 これ、感じ方の問題かもしれないが、「いらっしゃいませ」は扉を開けた時に店内から声をかけられる感じ、「ようこそ」は扉の前にいて相手が開いてくれる感じがするのだけど。 で、私はこの本には「いらっしゃいませ」の方があっている気がした。 扉を開けるのはあくまでも、書店を訪れる客。あなた。 でもその扉の先にはいつでも、彼らがいる。 著者は、大手電気機器メーカーでソフトウェア開発者として勤務。 働きながら書いたエッセイ集を出したあと、書き始めた小説が本著。 電子書籍プラットフォーム「密里の書斎」✕小説投稿サイト「ブランチ」の電子書籍出版プロジェクトに選ばれ、配信後人気を博す。 その後、紙の書籍も発売され、韓国の「書店員が選ぶ今年の本」小説部門に選ばれ、大型書店「教保文庫」の年間ベストセラー10位となる。 著者は、映画「かもめ食堂」のような雰囲気の小説を書きたかったのだと言う。 それはよく分かる。 私は、大泉洋さんが出ていた映画「しあわせのパン」に雰囲気が似ているなと思った。 「かもめ食堂」は好きなんだけど、「しあわせのパン」はそんな好きじゃないんだ、私。 燃え尽き症候群で、脱サラし書店をはじめたヨンジュ。 就活に失敗し、書店でバリスタとして働き始めたミンジュン。 夫と喧嘩してばかりのコーヒー豆店主ジミ。 何事にも熱中することが出来ない高校生ミンチョル。 息子のことで気をもんでばかりのミンチョルオンマ。 書店で編み物を続けるジョンソ。 韓国語の文法について書く兼業作家スンウ。 ロン毛で本の虫の常連サンス。 それぞれの物語が少しずつ折り重なっていく。 いい話なんだよ。いい話なんだけど、栞いっぱい挟んで読み進めたんだけど、なんかこう、「一癖」がなくて私にはめちゃくちゃ刺さるわけではなかった。 じめじめした部分さえ、表面はサラッとしていて読みやすいのがなあ。 あと恋愛要素が絶対入ってくるのがなあ。 私はミンジュンの、「高級ボタンをせっせと作っていたのに、穴がなかったんだ」という話が好き。 彼は就職活動で失敗する。 そして成り行きで始めた書店のバリスタで、コーヒーを美味しく入れることに興味を抱く。 「服を着替えたら、その服には最初から穴が空いていて、その穴に合わせてボタンを作った」という彼の気付き、いいなと思った。 あとは、ヨンジュとスンウのこの会話。

「ダンスを踊る場面ですか?」 「ええ、あの場面。あそこを読んで、わたしもこんなふうに生きようって思ったんです。失望してもダンスを踊ろう、失敗してもダンスを踊ろう、深刻にならないようにしよう。笑おう。笑って、また笑おう、って」 「成功しましたか?」 「半分くらいは。でもやっぱりゾルバには生まれなかったので、笑っては泣き、ダンスを踊ってはうずくまり。でも、また立ち上がって、笑って、踊って。そんなふうに生きようとしているところです」 「素敵な人生ですね」 「そうですかね」 「そう聞こえます」

韓国で生きていくのは、日本で生きていくよりも大変そうだな、といろんな韓国小説を読んでいて思う。 けれどこの本が20カ国で版権取得されているのは、「大変さ」が現代社会に共通のものでもあるからだと思う。 場所が変わっても、言葉が変わっても、文化が変わっても。 立ち止まり、考えるだけの余裕が必要だ。 と、コロナの時に散々言っていたはずなのにね。

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毎日を特別にする みんなのバレットジャーナル【電子書籍】[ メディアソフト書籍部 ]​ バレジャ本。 瓶を描いて、方眼1マス=1時間としてカラフルに塗りつぶしていく「○時間チャレンジ」はキレイだしテンション上がりそう。 あと、ハビットトラッカーを曼荼羅みたいに配置したものも、見た目が派手で気に入った。 しかし!私はただ!実用一辺倒のタスク管理に特化したバレジャ本を読みたいだけなのに…!! 探しても見つからない、理想のバレジャ本。 そんなデコらんでええねん。 やること漏れずにできたらええねん。 そんで、できたら「やりたいこと」もちょっと叶えられたらええな。 今はまた、A4コピー用紙でのじゃばら週間バレットジャーナルに戻っています。 1週終わったあとに読み取って電子化(テキスト化)もはじめました。 これ、ブログで別記事にしたいなと思って出来てない。

ふりかえり

読みたい読みたいとずっと思っていた『飛ぶ教室』を読めて良かった。 古典的名作、と呼ばれるものをもっと読みたい。 老後の楽しみに取っておくのも良いけれど、気力体力持久力が年齢とともに衰えていき、読みたいと思った時には加齢で読めなくなっているのかもしれない。 明日死ぬかもしれないしね。 (私の想像する「天国」には、Kindle Unlimited 並の無限図書館があって、死後も書きたい著者が書いた新作があるんだけど…)

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